技術・工法 |
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以前開発した有限要素法プログラム「MuDIAN」に、並列計算用の新たなアルゴリズムを組み込むことで、複数の小型のEWS(エンジアリング・ワーク・ステーション)のCPUを同時に用いて演算を行えるようにし、高精度でしかも短時間で解析できる「ダムの耐震性能評価システム」を開発いたしました。
解析時間の短縮に加え、小型のコンピュータで演算できることにより、大規模なダムなどの構造物の耐震性能評価を高精度に安価で実施できるようになります。
このシステムを活用し、古い年代に築造された多くの農業用溜池などの堤体の解析が期待されます。
MuDIANでは並列計算手法を用いることによって、これまでできなかった大規模な3次元解析が可能となりました。3つの解析事例を紹介します。図をダブルクリックするとアニメーションが動きます。
中越地震で被災したダムの解析(非線形動的解析)
護岸隅角部の耐震性能検討(液状化解析)
既設パイプライン防護工地盤改良の設計(圧密解析)
2004年の中越地震で発生したフィルダムの変状化に関しては、わずか36時間で解析を行い実証しました。