
幼少期、森の中で木や石を使って物を作る遊びをよくしていました。想像した物を作る達成感が私のアドレナリンを高揚させました。二十歳の時に、生まれ育った町に戻った時、遊んでいた森や川が無くなっていた悲しさを今も思いだします。生活環境を便利にするものづくりにはおおいに賛成ですが、その反面、自然環境を少なくすることには疑問を持っていました。その疑問を解決したいという思いで建設業界を選択しました。また、当社は環境分野に力を入れていることから志望しました。

現在は、開削土留め工法による首都高速道路のトンネル工事に携わっています。仕事内容は、施工計画の作成、資機材の発注・受入検査、施工段階での品質検査、安全管理が主です。施工計画は、設計図を基にどのような工法・手順で作業を行うかを計画するものです。また、資機材の発注は、品質を確保できるなかで、最も安く購入できる資材を調達することを検討します。施工段階での品質管理は、鉄筋工事では本数やピッチの確認。型枠工事では、かぶり(鉄筋からコンクリート表面までの厚さ)の確認。生コンクリート工事では、生コンクリートのスランプ(流動性)や単位水量といった項目の検査を行っています。

平成21年3月29日に神奈川県川崎市にある首都高速道路の大師ジャンクション開通を無事達成することができました。当社はジャンクション内の路盤工事、ジャンクション地下部に位置するトンネル工事を請け負っていましたが、工期がない状況で、昼夜間施工を行うとともに、トンネル延長90mのなかで、ジャンクション開通に影響を与える部分が約半分あったので、補強土壁工法を駆使し開通部分を先行して埋め戻すことで工期内に完成することを実現しました。開通日はなんともいえない達成感で涙したことをふと思い出したりします。

入社当時は色々な失敗をしましたが、共通して言えることは、その仕事に対する準備時間がとれないときに失敗は発生します。その教訓をいかし、今は一つの仕事に対して必ず完了日時を設定し、それに向けてスケジュール管理の徹底を図っています。社会では、与えられた仕事を失敗したときの代償が大きいので、上司からの急な仕事を依頼されても、自分のタイムスケジュールでは達成できそうにないときは、必ずその要因を説明し、日時を延長してもらえるよう主張しています。建設現場での失敗は死と直結する場面が想定されるので、事前に失敗を防ぐことが、建設業界では不可欠なことだと私は思っています。

入社当時、人前で話をすることがあまり得意ではありませんでしたが、私が従事した作業所では、入社1年目から2百人近い作業員の前で話をする機会が多くあったので、自然と克服できました。建設業は1つの作品を作るのに、何万・何百万という作業員が携わり、完成をむかえる業界なので、人と人とのコミュニケーション、自分の意見を相手に理解してもらうことが大切な要素であると思っています。

高度経済成長を支えたのは紛れもなく建設業界ですが、利便性を追及した代償に自然を破壊したのも事実だと思います。私が小学生の時、近くの山でたくさんの昆虫を見れましたが、最近は見ることも少なくなりました。自然の中で遊ぶことは創造力を磨き、生命の大切さなどを教えてくれた気がします。そんな大切な自然を、建設技術により、もう一度取り戻したいと思っています。

目標を持つことが社会生活を送るうえで非常に重要だと感じます。社会生活は学生時代と違い、自分の好きなことだけができる訳ではありません。目標がない人ほど意見が覆られそうになった時、楽な方へ向いてしまう傾向があります。学生時代はみな、自分の進路について悩む訳ですが、目標を早く見つけた人が社会でも成功を掴むということを、最近友人を通じて実感しています。
目標は別に大きくなくてもかまわないと私は思います。また、一日一日の目標を持つことが第一歩であろうと思っています。