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Last Updated : 2000/11/20

発電所で発生する石炭灰を利用した「緑化コンクリート」を開発
~環境に優しい「緑化コンクリート」に、石炭灰を有効利用してダブルで環境に貢献~

2000年11月15日
緑化コンクリートグループ(*1)

コンクリートの強さと耐久性を持ちながら、土壌と同じように植栽出来る「緑化コンクリート」(1993年開発、特許No.2981071)は、環境意識の高まりという追い風もあり、年々全国の河川や湖沼の護岸工事、造成法面、駐車場・車路を中心に施工実績が増えてきています。(*2) 気づかないまま緑の芝生で覆われた「緑化コンクリート」の堤防に佇まれたことがある人も多いのではないでしょうか。

緑化コンクリートグループでは、新たに電源開発(株)及び(株)電発環境緑化センターの参加を得て、石炭灰(*3)を「緑化コンクリート」に有効利用する技術を開発しました。石炭灰を利用した「緑化コンクリート」は、石炭火力発電所から発生する石炭灰を、コンクリートの粗骨材、セメントペースト、充填材及び表層基盤材として有効活用するものです。

(*1)緑化コンクリートグループ
「緑化コンクリート」の普及を目指し、(株)竹中土木、(株)竹中工務店、日本化学工業(株)、日本植生(株)で1998年にスタートした。 2000年8月に新たに電源開発(株)、(株)電発環境緑化センターが加わり6社のグループとなった。
(*2)「緑化コンクリート」の施工実績
1993年の開発以来、全国の河川の護岸工事などに36件、約 12,000m2の実績がある。
(*3)石炭灰
石炭火力発電所から発生する石炭灰は1998年が679万tで、そのうち約75%が再利用され、25%は埋立処分されている。 再利用の内訳は、セメント原材料などのセメント分野71%、道路路盤材などの土木分野7%、建材ボードなどの建築分野6%、肥料などの農林水産分野2%、その他14%。建設需要の低迷の中で、ユニークな発想による石炭灰のリサイクル技術が求められている。(数字は財団法人石炭灰利用総合センター資料による)

才ケ崎護岸の緑化コンクリート(鳥取県倉吉市)
※増水による植生の流出は見られない
(法面の下部は上流からの漂着物)


「緑化コンクリート」について

「緑化コンクリート」は、

(1)粗骨材を低アルカリ性・高強度のセメントペーストで固めた空隙率25~30%、厚さ15~30cm、圧縮強度10~15N/mm2の「ポーラスコンクリート(連続空隙硬化体)」と
(2)保水性、保肥性、耐浸食性に富んだ有機質材料と肥料・種子などを混練して厚さ2~5cmに吹き付けた「表層基盤」

の2層で構成されます。
「ポーラスコンクリート」の空隙には、保水性、肥料効果、アルカリ分の中和に有効な有機質材料を主成分とする充填材「グリーンフィル」を満たします。施工は、

(1)「ポーラスコンクリート」の打設
(2)「ポーラスコンクリート」の空隙への「グリーンフィル」の充填
(3)「表層基盤」の吹付けをし緑化を行なう

となっています。草本類や木本類の植物は、「ポーラスコンクリート」の空隙に根を伸ばし、「充填材」から栄養分を吸収して生育します。


「緑化コンクリート」の主な特長

1.コンクリートの強度、耐久性と、土の植栽機能を併せ持っている。

2.流水や雨水で浸食されにくい緑化基盤をつくれる。

3.現地で打設出来るため、施工面の状態に応じた施工が出来る。

4.プレキャスト化することもでき、施工工期の短縮も図れる。

5.芝、草花、だけでなく中低木も植栽できる。

石炭灰利用の「緑化コンクリート」について

(1)「ポーラスコンクリート」への石炭灰利用
フライアッシュ(石炭の燃焼炉からの排ガス中に含まれるもので粒子が小さい)をセメントに混合、クリンカーアッシュ(燃焼炉の炉底から排出されるもので粒子が大きい)を粗骨材として利用し、ポーラスコンクリートを製造します。セメントの40%、粗骨材の10%を石炭灰で置き換えることができます。

(2)「充填材」への石炭灰利用
フライアッシュを混合した充填材を使用します。

(3)「表層基盤」への石炭灰利用
保水性に優れるクリンカーアッシュを表層基盤に混合します。

コンクリートがむき出しの護岸は自然保護や、親水性などの点から敬遠され、行政も自然を生かした護岸の整備を進めています。緑化コンクリートグループ6社では、「緑化コンクリート」の普及に努めること
(*4)で、緑あふれる風景や自然環境の保全に寄与しています。

(*4) 「緑化コンクリート」は特許工法である。(特許No.2981071)
「緑化コンクリートグループ」では、順次、関連会社をはじめ第三者に対する実施権許諾を行う。